WoW史上もっとも人気あるコンテンツ:M+の紹介ーーその①


初めに

Tanukikaitaiです。前回はAssassination rogueをご紹介しましたが、今回からはもっと一般的なコンテンツであるM+について、連載の形で紹介してゆきます。

M+って何?M+の歴史

WoWのダンジョンはRaidと並んで定番ともいえる内容で、難易度のギャップ(Normal、Heroic、Mythic)はありますが、クリアする時間とトライ回数に関して特に制限がありません。つまり、ラスボスと必要最低限の雑魚とボスを倒せばオッケー。

その概念を覆って、初めて時間制限が付いている5-manダンジョンモード「チャレンジモード」がリリースされたのがパッチ5.0と6.0の拡張です。モブのHPとダメージを当時の最高難易度のHeroicの倍にして、それを一定時間内にクリアするとトラモグがもらえます。しかしながら、そのモードの戦利品がトラモグだけなので一般的にほとんど認知されていませんでした。

そのモードが一般化されたのはパッチ7.0、Legionの拡張です。Diablo3と似たようなコンセプトで、Mythic keystone (通称Mythic+、もしくはM+)というコンテンツがリリースされました。これは上述のチャレンジモードの時間制限概念をベースに、難易度の階層とギアの戦利品が加えられて、作り上げたコンテンツです。当時、ゲーム内の募集やWoW記事の数でみると、M+はそれまで一番人気のコンテンツであるRaidを上回り、大ブームになりました。そのおかげかもしれないですが、今でもLegionの拡張は好評されています。

Overview - Angry Keystones - Addons - Projects - WowAce

通常のダンジョンと比べた、M+の特徴

  • プレイするにはキーが必要

ほとんどのダンジョンやRaidでは入場制限がなく、キャラレベルの制限さえクリアすれば自由にプレイ出来ます。一方で、M+の場合プライするにはチームの5人の誰かがキーを提供する必要があります。キーはMythic normal(M0)をクリアすれば、かならずどこかのLv2のキーがもらえるので、そのキーを使って入場し、時間内でクリアするとキーがアップグレード(+1/2/3)します。オーバータイムか途中解散の場合、キーがダングレードしてしまいます(-1)。

  • 難易度の階層がたくさんある

Lv3から、レベル1つ上がりますと、モブのHPとダメージが8%アップします。今までのRaidやダンジョンでは難易度(Normal、Heroic、Mythic)のギャップが激しくなっていましたが、M+では比較的に円滑です。

ちなみに、上述の8%アップは複利の計算方式で、例えばLv20ぐらいのhigh-keyになりますと、HPとダメージは元の244%ではなく、元の400%(1.08^18)です。なので、緩いレベルのM+では難易度のギャップが円滑ですが、high-keyに行けば行くほど、難易度が指数関数的に上がります。

  • Affixが存在する

Lv2、Lv4、Lv7、Lv10の段階で、それぞれ1つのAffixが追加されます(Lv10以上ではAffixが四つ付いています)。Affixごとにモブが追加の特殊能力を持ち、ダンジョン難易度がさらに高くなります。

例えば、VocanicというLv7のAffixがある場合、プレイヤーが立っている位置に周期的に火山が出ます。2秒ぐらいの避ける時間が与えられますが、その火山を避けないと、プレイヤーにダメージが入るだけでなく、キャスティング中であればインタラプトされてしまいます。Affixは週ごとにローテーションされ、それによって、M+がやりやすい週とやりにくい週が出てきます。(Affixの一覧はこちらのリンクで確認)

Everything About Mythic+ Keystones and Dungeons - Guides - Wowhead
Vocanic
  • 制限時間が付いている

M+には、制限時間が付いていますので、通常はゆっくりやるのではなく、緊張感を持って、時間と勝負します。長いダンジョンだと制限時間も長くなりますが、難易度とは関係ありません。また、一回の死亡で、+5秒のペナルティが加わります。

制限時間を無視してゆっくりやるプレイヤーもいますが、時間内でクリアするともらえる戦利品のレベルが高く、上述のようにキーもアップグレードされ、次の難易度に挑戦できるようになります。したがって、大多数の場合、プレイヤーたちは時間内でクリアする事を目指します。

  • すべてのボスと、一定数の雑魚を倒す必要がある

制限時間がありますので、Shroud(隠れ身)などの技を使って全部スキップ、最終ボスさえ倒せばいいじゃない?という考え方もありますが、残念ながらブリザードはそう簡単にさせてくれません。

まず、倒す順番の制限がありませんが、すべてのボスを倒す必要があります。雑魚に関しては少しややこしく、倒さなければならない雑魚は指定されていませんが、一定量を倒す必要があります。少し詳しく説明しますと、個数ではなくパーセンテージと言う概念が使われてます。すべての雑魚に%が設定されていて、一般的にHPが高い雑魚を倒すともらえる%はHPの低い雑魚より高くなっています。クリア条件は、倒した雑魚の量の合計で100%以上であればオッケー。

そのメカニズムによって、クリアルートがフレキシブルになります。例えば通常経路にいる難しい雑魚を、Invisiable技やアイテムでスキップして、その%を通常経路以外の倒しやすい雑魚で補う。high-keyをやっているプレイヤーたちはよくマイルートを設計しています。下図のように、そのための専用のaddonーーMythic Dungeon Toolっていうものが存在しています。(この作業は通常、タンクが担当します)

Mythic Dungeon Tools - Addons - World of Warcraft - CurseForge
  • レーティングという概念が存在する

レーティングシステムはごく最近、9.1の拡張で追加されたコンテンツです。プレイヤーのM+実力を表すためのレーティングが、自動的に計算されるようになりました。これは各ダンジョンの最高記録を点数に換算し、足し合わせた結果がレーティングになります。その意図に関しては、主にゲーム内のPUG(Pick up group)で人を募集する際の指標として、レーティングやilvl以上なら誘うといった使い方です。また、スコアはギアのアップグレードにも関係してきます(下述)。

World of Warcraft Devs Talk the New Raid and Mythic+ Score Coming to the  Chains of Domination Expansion | PCMag
  • 戦利品のソースが三つある

一つ目は、普通のダンジョンやRaidと同じくクリア時にもらえます。時間内クリアできたかどうかにもかかわらず、チーム単位で戦利品が2つ入手出来ます(ただし時間内でクリアできない場合、その中の1件がilvl少し低め)、もちろんキーが高くなればなるほど、戦利品のilvlも高くなります。

二つ目は、Great Vault(GV)から戦利品をもらえます。それは週一回のチャンスで、毎週の定例メンテナンスの後にGVがリフレッシュされます。前週の一週間のうちに、一回でもM+を走り切れば、時間内クリアできたかどうかにもかかわらず、戦利品を1つ貰えます。クリアしたM+の戦利品と比べかなりレベルは高くなります。また、複数回を走り切った場合、得ることの出来る戦利品は1つのままですが、選択肢が追加されます。(GVからRaidやPvPの戦利品もでますが、それを併用することはできません。GVの詳細についてはこちらのリンクで確認してください)

greatvault.png
選べるのは1つだけ

三つ目は、ギアのアップグレードです。週単位でCapはありますが、M+をクリアしますと、固定量のValor pointがもらえます。そのValor pointを使って、M0かM+でもらったギア(上述のGVも含めて)をアップグレードできます、ただし、各ilvlにアップする際には、それぞれレーティングのベースラインをクリアする必要があります。

終わりに

いかがでしょうか。今回の紹介は以上です。M+に少し興味を持って頂いたなら、ぜひ調べて、もしくは遊んでみてください。ちなみに本ギルドではM+が人気コンテンツで、いろんなレベルにおいてほぼ毎日行われています。次回はM+を本格的にプレイするための準備を紹介したいと思います、それでは。

(Beioさんの添削に感謝します)